最新ドイツ情報 第九回

ドイツ子育て事情 その5(プレイモービルファンパーク)

プレイモービルは日本ではあまり知られていませんが、
ドイツ生まれのプラスチックで作られた小さな人形やその職業などを再現したおもちゃです。
そして、ドイツではレゴとならんで人気があり
(ちなみにレゴもドイツ発と思われている方も多いと思いますがレゴはデンマーク発祥です)、
デパートやおもちゃ屋さんでも同じくらいの大きなスペースをさいて陳列されています。
ドイツの園でも木製のおもちゃと並んでよく遊ばれていました。

そして、ニュルンベルクの郊外にそのプレイモービルのテーマパーク、
その名も『プレイモービルファンパーク』があるというので、
おもちゃに関心がある私としましてはぜひ行かなければ!とバスを乗り継ぎ行ってまいりました。

 

場所はかなり郊外にあるためバスで訪れる人は本当に少なくほとんどが車のため、
バス停からも入場口までかなり歩かないといけません。
それでも、なんとか入口までたどり着くと中は(当たり前ですが)家族連れオンリー(汗)。
おっさんが一人で(しかもあやしげな東洋人)来るところではありません…
しかし、ここまで来て引き返す事もできないため意を決して園内を探索してきました。

 

中はプレイモービルのテーマを等身大にした、
いくつかの屋外サイトと展示や実物のプレイモービルに触れて遊べたり、
飲食ができる室内サイトにわかれ、どこも多くの家族連れが楽しそうに遊んでいました。

 

家族連れが楽しそうに遊んでいるほとんどの場所では大人一人でいる事がとてもいたたまれなく、
室内の2階席の奥にひっそりとある、
唯一、人がほとんどいなかったプレイモービルの歴史の展示スペースが一番落ち着いた私でした(涙)。

 

このとてもにぎわっていたテーマ―パークを歩く中で
日本のその他のテーマパークと比較して何か違和感を感じていたのですが、
途中歩いている時にその違和感が何から来ているのかふと思いあたったのでした。
その違和感がなにから来ているのかというと、
その他のテーマパークと決定的に違う点が一点あり、
それは電気を使っていないという事でした。

 

プレイモービルファンパーク1それはどういう事かというと例えば、プレイモービルの海賊船の世界観のサイトがあり、もちろん大きな海賊船やそこに浅いプールもあり、筏が浮かんでいたり、一本橋があちこちに架けられていたりするのですが、この筏をロープやオールを使って大人や子どもが人力で漕ぐんです。
普通の公園などにはあるかとも思いますが、一応ここはかなり広大な敷地のテーマパーク(遊園地)です。
それ以外にも、牧場のサイトでは等身大のプレイモービルの馬が置かれていて(乗ったりもできます)
そこに水が汲めるようにバケツや馬を洗えるようにたわし、ブラシなどがおかれているのです。
そこで、子どもたちは水をくんできてびしょびしょになりながら
おもちゃの馬を磨くのです(ちょっと滑稽ですが)。
他にも中世の城なら柔らかめの素材で剣や的などが置かれていて
訓練場の設定風になっていて子どもたちがそこで中世の騎士の訓練をしたり…
とどこまで行っても全て人の力を使って遊べる工夫がされています。
ものすごくアナログなんですよね。このテーマパーク。
もちろん工事現場ではトロッコを使ってソフトな岩石をはこんだり、
手回しのコンベアーで下から上まで採掘したり…随所に色々な工夫がされていて、
しかもそれが子どもや大人が協力して行っていてとてもほのぼのした感じです。
確かに大人は疲れて周りのベンチに座って子どもの姿を見守っている人もいますけど。
一つだけ、日本人的にどうなのかなーと思ったのは
よく日本でも観光地とかにある顔だけ出す記念写真ポイントみたいなものがお城の所にあって、
そのモチーフが犯罪者(絞首刑前?)で手と足と首を一つの木の板でつながれたように
穴から手や足や顔を出すといったもので、かなりブラックな感じでした。
それで、私はちょっと引いてしまったのですが、 意外にも家族連れが途切れる事なく
親も子も嬉しそうに中世の犯罪者になって記念写真を撮っていたのがとても印象的でした。
西洋人的にはこれは笑える感じなのかしら???

 

プレイモービルファンパーク2このテーマパークはとてもアナログで気に入ったのですが、
なによりも一番すごいなと思ったのは疲れて周りに座っている大人もちゃんと子どもを見ているという事でした。
日本だと、そうやって座っている大人が見ている視線の先には、
子どもじゃなくて携帯電話やタブレットなどが多くなってきている気がするのは私だけでしょうか?
そして、その視線の行きつく先に果たして人としての幸せな未来があるのでしょうか?
ドイツ人の家族が子どもを見つめる視線の温かさを感じながら
ふと遠く離れた日本の子どもたちの事が脳裏によぎったテーマパーク探訪でした。